今回は、子供でも大人でも気軽に自由研究で使えそうな題材について扱ってみる。
僕は、月を眺めるのが好きだ。幼い頃はよく、祖父が使っていた双眼鏡で月のクレーターを覗いて、過去にどんな隕石がぶつかったんだろうなどと想像してワクワクしていた記憶がある。
月は昔から変わらないが、いまだに眺めるだけで不思議な魅力に惹かれる。本当は、月全体が見渡せる程度の倍率の双眼鏡や望遠鏡で、今目の前にある月をタイムリーに覗くのが一番楽しいし好きだ。しかし同時に、たまには月を撮影して画像でじっくり観察できないものかとも思っていた。でも、僕はそこまでの機材やらなにやらを持っていない。手元にあるのはEosKissDigitalやコンパクトデジタルカメラ、あと三脚・双眼鏡だけ。
そこで、折角なので、新たな機材を投入せずに、なんとか月のクレーターを撮影できる環境を作れないものか考えてみた。
月のクレーターを撮影する作戦
そもそも、具体的に何をすれば月を大きく撮影できるの?というところからまとめることにした。
月を単純に大きく方法としては上に述べたような方法がある。
で、今回の目的としては、画像がどんなに汚くてもクレーターを確認できるレベルで撮影するということが第一にある。その条件を元に、上記の各撮影方法ごとのメリットデメリットから、今回チャレンジする内容を決めることにした。
コンパクトデジタルカメラの「デジタルズーム」機能を使う場合
前述の通り、大体のコンパクトデジタルカメラには、ズーム機能として、「光学ズーム」「デジタルズーム」がある。但し、コンパクトであるが故にレンズや撮像素子が小さく、光学ズームでクレーターを写すには少し小さすぎる。また、ズームレンズでズームを行った場合、拡大側(テレ端)の方が広角側(ワイド端)に比べて暗くなってしまうということが起こったりする。この辺りの仕組みや特性はまた別記事で改めて調べてみようと思う。
とにかく、僕みたいな初心者には色々と面倒くさく感じたので、とりあえず大きく撮影する為にデジタルズームはどうだろうかとなったわけだ。
しかし、デジタルズームは画像が荒くなる。何故なら、カメラの内部的に画像を引き延ばしただけだから。一応処理するエンジンはあるようだが、なんとなくイメージがよくない。色々と理由にならないような理由を言ってみたが、結局のところあまり楽しくなさそうなのでやめた。
デジタル一眼レフ+ズームレンズの望遠側を使う場合
これは最も手軽で、僕のEosKissDigitalズームレンズキットに付いてくるレンズの場合は「EF55-200mm F4.5-5.6 II」を使えば良い。このレンズの望遠側を使えば、月の一部をドアップで撮影することは無理だが、月全体が写りクレーターを確認できる程度の写真は撮影できるので、試し撮りとか、とりあえずやってみたいという人はこの方法で遊べると思う。
ただ、これならいつでもできるので、今回はやめた。
望遠鏡or双眼鏡+コンデジで「コリメート撮影」の場合
望遠鏡さえ所持していれば、あとはそのままカメラを押し付けて撮影できる究極お手軽方法。僕は望遠鏡を持っていないが、なんだかこの方法、とてもワクワクする。「望遠鏡?作ればよくね。」ってなる。作り方知らないけど。
あと、双眼鏡持ってるからそれを使えば良いが、そうではなく、自分で作った望遠鏡でアイピースから実際に覗いた景色を、カメラに収める方法はなんだかすごそうだ。という理由から望遠鏡自作込みで候補に入れた。
望遠鏡or双眼鏡+デジタル一眼レフカメラで「直焦撮影」or「拡大撮影」の場合
まず、この二つに共通メリットは、シャープな像が得られること。らしい。
取り付け方法としては、どちらもカメラのレンズを外し、代わりに望遠鏡を取り付けて使う。両社の違いは、間にアイピースがあるかないかだけの違いだ。あとは、同じ望遠鏡の鏡筒を使った場合に、大体のケースで拡大撮影の方が大きく写せるといったところ。多分。
で、この二つの方法を行うには、固定する為のマウントが必要だ。マウントの値段を調べてみると無駄に高い上に、作るのも正直地味で面倒くさい。なんとなく気分が乗らないので、候補から外した。
望遠鏡+コンデジで「コリメート撮影」に挑戦
最終的に残った候補として、なんだか楽しそうな雰囲気を醸し出す「望遠鏡+コンデジでコリメート撮影」にチャレンジすることに決定した。
コリメート撮影に必要なもの
- 望遠鏡(対物レンズ+鏡筒+アイピース)
- 持ってないから適当に作り方調べて作る
- 三脚
- 望遠鏡を固定しつつカメラを押し当てて撮影するので必須
- コンパクトカメラ
- デジタル一眼レフはレンズが大きすぎて手軽ではない上に、実際コリメート撮影には向かなそうなので、普通のコンパクトデジタルカメラに決定
次ページでは望遠鏡の作成方法についてまとめました