コロナウィルスの感染拡大を防止する為、連休中も不要な外出は控えるよう国などの各自治体から外出自粛要請が出された。これはもう家に引きこもって工作するしかないよね!
というわけで、以前手に入れた最近流行りの宝石石鹸が作れるグリセリンソープ(またはグリセリン石鹸)という素材を使って勾玉(まがたま)の形をした勾玉石鹸を作ってみたので紹介する。
ちなみに、素材を探す際にはこんな時期ということもあるので、くれぐれも闇雲に探し回らず、必要な買い物のついでに素材が売っていればラッキー!とするのがおすすめだ。
勾玉石鹸を作るために用意したもの
- グリセリンソープ
- これを溶かして固めることで簡単に綺麗な石鹸を作ることができる。100均や無印に売っているグリセリンソープやグリセリン石鹸と言われるもの。
- グリセリン石鹸を探し回ったときの詳細>>
- 作りたい形の型(今回はおゆまるで代用)
- 作りたい型を用意し、ここに溶かしたグリセリンソープを流し込んで固める
- 粘土用のへら
- 柔らかいグリセリンソープの形を整えるときに使用する。もちろん型の作成にも使うことができる。
- 耐熱ガラスの容器か耐熱シリコン容器(あると良いもの)
- グリセリンソープをレンジで溶かす際に入れる器として耐熱性の容器があるとよい。
実際に勾玉石鹸を作ってみた
1.勾玉石鹸の型を作る
製氷用やレジン用のシリコンの型があれば手っ取り早く綺麗に出来上がると思う。
今回僕が作りたい勾玉の型はなかなか見かけないので、代用品として9の形をした製氷皿を探したがそれも見つからなかった。こうなったら自分で作るしかないので、今回はお湯で柔らかくなるプラスチック粘土「おゆまる」で原型を作り、もう一つの大きなおゆまるに押し付けて型を作ることにした。
勾玉石鹸の原型を作る
- おゆまるを柔らかくする
- おゆまるを80度以上のお湯に漬けて3分待つ。
- 作りたい形を作る
- おゆまるが柔らかくなったらお湯からハシ等で取出し、軽く水気を取り好きな形に成形する。原型が完成したら、変形しないようにそっと置いておくと数分で温度が下がり固まる。
- 細かい部分の形を整える
- 更に細かく整えたい場合は固まってから必要に応じて削ったり穴をあけたりするとやりやすい気がする。
おゆまるは再度お湯に漬けることでまた柔らかくなるので、気に入る形ができるまで何度でもやってみよう。
原型を使って勾玉石鹸の型を作る
- 型のベースとなるおゆまるを暖める
- ここで作るものが型となるため、先に作った原型よりも大きなおゆまるを80度以上のお湯に漬けて3分待つ。
- 原型を型のベースに押し付ける
- おゆまるが柔らかくなったらお湯からハシ等で取出し、軽く水気を取り原型より大きなかたまり状にする。型のベースが柔らかいうちに、おゆまる同士がくっつかないようラップでくるんだ原型を押し付ける。
- 型から原型を外す
- 型のベースとなるおゆまるの温度が下がり数分して固まったら、型が壊れないように原型を取り外す。
もっとキレイな型を作る方法
今回は手っ取り早く作る為おゆまるを用いたが、おゆまるはゴムのような弾力がある為、削るなどの細かい加工が難しく細かいデザインを作るのには向かないと感じた。もし細かく精度の高い型を作りたい場合は、石膏粘土、紙粘土、レジン、シリコン、ロストワックス等を使った方法があるので調べてみると面白いかもしれない。
また、数字9のパーツやホイッスル等、勾玉に近い形状のものを押し付けて、出来上がってから形を整えても面白いと思う。もちろん勾玉を購入できればそれが一番だが、本末転倒な気がする。
2.型から勾玉石鹸を作る
グリセリンソープを型に流し込む
- グリセリンソープを溶かす
- 耐熱容器などに入れたグリセリンソープを電子レンジに入れ、500Wで20秒程かけて液体状にする。商品によって違う場合もあるので、購入した商品に記載の説明の通りにするのがおすすめ。また再加熱時に分かったのだが、加熱しすぎると泡が発生したので潰すのが面倒くさかった。
- また、耐熱容器を忘れたので今回はクッキングシートで箱を作って代用した。あとでわかったのだが、模様のあるシートを使うと模様の塗料が溶けた石鹸に移ってしまったので、この方法の場合は無地が良いかもしれない。
- 型にグリセリンソープを流し込む
- 予め用意した型に液体状のグリセリンソープを流し込む。気泡などが入っている場合は火で炙るか爪楊枝で潰す、もしくは型を軽くトントンと地面に当てて気泡を抜く。
- グリセリン石鹸が固まるまで待つ
- 今回使用したグリセリンソープは常温で12~24時間待つと固まると書かれていたが、実際には3~5時間で固まった。室温や湿度が関係しているかもしれないので、様子を見ながら各自で時間を調整するとよい。
石鹸を型から取り出す
- 型からグリセリン石鹸を取り出す
- 石鹸がある程度固まったら、型を横から軽く押してみると石鹸と型の間に空気の隙間ができる。その状態でグリセリン石鹸が中まで固まっていることを更によく確認したら、石鹸を圧力で壊さないように型を広げながら徐々に取り出す。
- 石鹸を綺麗にする
- バリや要らない部分は粘土ヘラ等で除去し、形を整えたら軽く湿らせた指などでこすると透明度があがる。
3.グリセリンソープを使った勾玉石鹸の完成!
おお・・・美しい。レンチン20秒で100均の素材からやんごとなき何かを作り上げてしまった。これがかの大和の古墳群から出土しても誰も100均の石鹸と気づかれることはないだろう。
うん。指紋だらけだ。
型の原型を作る段階で既に指で適当にゴニゴニしただけの時点で、神事に用いられるようなものでないことは容易に想像できるが、この石鹸を見ていると本当にきれいで、型から同じものを量産できることがわかると非常にワクワクする。
ちなみに、上の完成写真はまだ水やへらでならす前の状態なので、透明度はもっと上げることができる。
まとめ
完成度は型次第
今回の勾玉石鹸でわかったが、ものすごく綺麗に作りたい場合はそれなりに型をしっかり作るか、最初から綺麗な型を使ってほしい。
グリセリンソープを探すのが一番大変
今回「宝石石鹸」という言葉を耳にして探し始めたが、素材のスタンダードな名前としてはグリセリン石鹸、グリセリンソープ、MPソープとなるようだ。また、場所によってはアートソープとして売られているとの情報もあった。
勾玉用に購入するため100均の店内で探した際には、どこにも見当たらなかった為、お店の人に聞いても「???・・・石鹸はお風呂用品類のコーナーに出ている限りです。」との回答で、その案内に従い浴室コーナーを探したが全く見つからなかった。
そんなバナナ!ないはずははない!と血眼になって店中を隈なく探した結果、なんと裁縫コーナーで毛糸と一緒に「CRAFT SOAP CUBE」の名前で陳列されていた。
なお、同様の商品は無印良品でも売られているようだが、店舗によってあったりなかったりと様々なようだ。
オンラインショップで購入するのが、種類も豊富で単価も安く無難かもしれない。
しつこいようだが、この自粛ムードの中でこの石鹸を探し回る為だけに闇雲に外出はしないでほしいので、何か必要な買い物があるついでに見つけたらラッキー!といった程度で素材を入手してほしい。